当院では標準医療以外にも「☞ホモトキシコロジー」や「☞酸化療法」と呼ばれる補完代替医療を取り入れた治療も行なっています。(※注)
これらの治療法は特に人の場合においては、ドイツを初めとする欧米では比較的盛んに行われており、どれも実績のある治療法です。そのどれもが副作用が少ない治療法であり、動物の体に対してあまり負担をかけずに治療可能であることが特徴です。
ただ残念ながら、ホモトキシコロジー及びオゾン療法等の補完代替医療は正式な医学としては認められていないのが現実であり、またその効果についても懐疑的な人達が存在していることも事実です。標準医療においてはエビデンスと呼ばれる治療の有効性についての科学的根拠がベースになっていますが、補完代替医療においてはその多くがそのエビデンスに乏しいとされているからです。また憂慮すべき懸念事項としては、ガン・アトピー・慢性腎臓病など、標準治療でも難しいケースが多い慢性疾患が「完治する」などの極端な治療効果の期待に対する誤解です。そのような治療が難しい疾患、特に進行した状況であればあるほど、残念ながらオーナーさんの期待に添えない結果になることが少なくないため、治療法の選択及びその適用に関しては病状を鑑みて慎重に見極める必要があります。
とは言え、実際には症例によっては部分的ではあるものの、その効果が認められるているものも少なくなく、その全てが無視できるものばかりではありません。そもそもテーラーメイドな意味合いの強い補完代替医療は、同じ病気でも体質によって薬剤や治療法そのものも異なることが多く、通常の医学的なエビデンスが得られにくいと考えられます。しかも実施する施術者によって治療効果に大きく差が出ることもその評価を困難にしているとも言えます。
とは言え、実際の臨床現場の現実を考えた時、罹患動物の病状によっては標準医療での治療が不可能であったり、また慢性疾患の多くに見られるように、その効果が乏しく有効な手段がなかったりすることも少なくありません。中には標準医学の治療そのものによって動物の体に負担がかかりすぎると考えられる場合や、あるいは飼い主さんの希望もあったりと、必ずしも全ての症例において標準医療が適用になるとは限りません。こうしたケースでの補完代替医療の適用は、それまで打つ手がなく完治が難しいと思われる症例においても、単独又は標準治療と併用という形によって少なくともQOL(生活の質)の改善を期待する意味での治療の選択肢の一つとして十分意味のあることだと当院は考えています。
また、標準医学を含めたどんな治療法も、それ1つのみで全ての動物に対して同じ効果が得られるわけではありません。同じ病気と診断された個々の動物でも、いざ治療してみるとその反応にはそれぞれ個体差があります。つまり動物によって最適な治療法は必ずしも一致するとは限らないために、実際の治療ではその動物に合わせた治療法へと変えざるを得ないことあり得るわけです。
実はこうした違いを見極めることが獣医師として大変重要なことであると当院では考えています。
当院が現代医学だけではなく、ホモトキシコロジーをはじめ酸化療法などの複数の治療法を採用している理由としては、複数の治療法から選択又は組み合わせることが出来れば、個々の動物に合わせたテーラーメイドな治療法が可能になると考えるからです。
以上のことを踏まえ、当院では標準医学的治療をベースにしつつも動物に対して可能な限り治療の負担を軽減し、特にQOLを重視した統合的な治療を実践していきたいと考えています。
標準医学的治療だけでは癒しきれない慢性・難治性疾患においても、たとえ完治とまでは至らないまでも、何かお手伝いできることがあるかもしれません。
諦めずにご相談下さい。どうすれば最善な治療が可能なのかを一緒に考えていきましょう。
(※注:これらの治療はペット保険対象外の治療法が含まれます。治療を始める前に、現在加入している保険の約款をご確認下さい。また、治療をご希望の方は、必ず前もって電話でご相談ください。)
当院で実施可能な主な補完代替治療法:
☞ホモトキシコロジー(Homotoxicology ; Anti-Homotoxic Therapy : AHT)
☞オゾン療法(OZONE Therapy)
☞血液紫外線照射療法(Photobiological Therapy)
☞漢方薬
.........etc.